中国上海における労働ビザ取得の条件がますます厳格化されることになった。
これまで就業許可の新規取得の際や、転職による就業証の会社変更の際に必要だった離職証明書について、7月以降は原本の提出が必須になることになった。
これまでは、例えば日本の職歴を証明するのに、日本からFAXやスキャンで送ってきたものを現地のプリンターで印刷、つまりコピー状態のものに新雇用元で認印を押せばよかったのだが、今後は日本から原本を取り寄せることが必須になったのである。
カラーコピーが通用するかどうかは今のところ不明だが、労働局では原本と指定しているので、直接押印やサインがされた原本でならないものと想定される。
これにより、場合によっては日本から取り寄せのためのリードタイムを考慮することが必要になり、ますます新規労働ビザ取得の手続きに必要な時間が長くなったといえる。
新規申請者にとっては厳しさが増した感のあるこの制度変更だが、外国で外国人として働くための必要なハードルとして理解するしかないようである。
ただ、幸いにも今年変更となった「ビザ入境者が就業許可を以て居留証取得が可能になった新制度」によって、国外で無駄な時間を待つ必然性が無くなっており、中国のビザ取得ステップは徐々に改善されながら変化している。