日本人ならほとんどの方は存じていると思うが、台湾は現在中華人民共和国の領土であるが、政府が認めていない勢力が非合法に行政を行っているという扱いになっている。
従って中国のビザを申請する際に、台湾滞在歴を持つ方は注意をする必要がある。
ノービザなどで台湾に観光滞在されていた方などは特に問題は無いが、問題となるのは台湾で就労ビザなどを取得し働いていたような場合である。
このような場合、北京政府から見ると同政府の統治する領土に「非合法勢力と関係があり領土に勝手に滞在していた」という解釈が成り立つようで、不法滞在或いは、非合法組織と関係がある外国人として区別されてしまうようである。
故に台湾のビザが貼られたパスポートを持つ方は、そのままでは居留証の申請が拒否されてしまう。
ならばどうすればいいか?
そのような経緯を持つ方は非常に面倒くさくはあるが台湾行政府の発行したビザの貼られたパスポートを更新して、台湾ビザの無い真っ新な状態にする必要がある。
こうすることにより、表面上は非合法行政府と関係がないことになり許可要件が整ったという扱いになるようのである。
この台湾障壁は学歴などには適用されないようで、台湾の大学を卒業した経歴は「中国国内の大学の経歴」として使える。
ただし、この学歴認証に関しては台湾関連の特別な機関を通して行われるようで、建前と実態とのすり合わせるためのような組織が存在する。
このあたり国際関係のバランスによって扱いや手続きは都度変化するので、許可要件についてはなかなか一律にこうであると断言できない状態になっている。
しかし、北京政府が台湾の行政府を認めていないことには変わりなく、転勤などで台湾から中国大陸側に異動してくる場合は十分注意が必要である。