中国へ滞在する外国人ビザの種類の中には、中国人の親戚のためビザ(Qビザ)というものもあるが、親戚と言っても中国から外国へ帰化したような場合を除いては、概ね中国人の配偶者の立場として滞在する場合に取得するケースがほとんどとなっている。
残念ながら外国人がこのQビザで労働することは認められていないのだが、転職の合間や配偶者の名義で店舗経営などを行なっている方などは、このQビザの資格で滞在(居留許可)されている方を多く見かける。
このQビザを取得するには、結婚証明書のほかに配偶者に関する不動産や職業の証明書などが必要になるため、なるべくその滞在地の地元の相手と結婚する方がやはり手続きは楽になる。
例えば上海に滞在するなら結婚相手が上海人であれば圧倒的に手続きは簡便となるといえる。
逆に相手の配偶者が地元ではない外地出身者の場合は、その配偶者が上海で働いている証明などを出してもらう必要があるからややハードルが高くなる。
まあ結婚相手がちゃんと会社登記のある会社で働いていれば、それほど問題が無いのだが、中国では配偶者の勤務先が会社登録されていない状態であることも少なくない。
特に飲食店や水商売などに勤務している場合は、確実に証明書を出してもらえるとは考えがたく、その場合は最悪は相手の地元に帰って手続きを行なう必要がある。
そういった意味で、外国人にとっての結婚相手はビザのことだけを考えれば滞在地の地元戸籍の方がベストであり、上海であれば上海人がベストとなる。
もちろん手続きの事だけを考えた打算で結婚相手を選ぶことはないと思うが、単に結婚相手が中国人だからといって容易に滞在ビザが許可されるわけではないということは、頭の片隅においていただきたいこの中国の外国人ビザのルールとなっている。