中国の家族ビザ(S1ビザ・査証)は配偶者と同時か、1ケ月以上の時間差取得

 日本から中国への派遣される駐在員に同行して、配偶者などが一緒に滞在するためのビザはS(私人)ビザと呼ばれ、180日以下の短期のものがS2ビザ、181日以上の長期のものがS1ビザとされる。

 このうちS2ビザは、そのビザそのもので最大180日滞在できるが、S1ビザの場合はZビザ同様に入国のためのビザでしかないので、入国後30日以内に居留許可に切り替える必要がある。
 S1ビザ取得のための細かい書類などはこの場では省略するが、このS1・S2ビザというのはあくまでも主たる目的を持って滞在する人がいて初めて許可が認められるビザとなっている。
 主たる目的とはつまり就業だったり就学目的の滞在であり、その目的の人の滞在が許可されて初めて帯同する人も滞在が認められる。
 つまりS1・S2ビザはあくまで就労者・就学者の付随ビザなのである。

 そのため、S1・S2ビザは取得手続きについても就労者・就学者の許可が前提であり、実は延長更新についても、取得時期に関わらず就労者・就学者と同期した同時延長更新が求められる。

 故に最初のS1ビザ申請についても、就業者本人が就業許可を申請する際に同時申請するか、或いは就業者本人が無事就業許可の手続きを完了してからの手続きとなり、同時申請ではない場合は1か月以上の時間差を空け、就業者本人の手続きが完了するのを待つ必要がある。
 つまり家族を帯同する予定のある人は入境のタイミングを同時にしないのであれば、この時間差が必要なことを考慮する必要がある。

 幸い観光ビザなどで入境できるならば、入境後に家族帯同の居留許可を申請をすることは可能だが、ノービザ入境してきてしまうと残念ながらこの扱いが出来ない。
 もし中国に派遣が決まって家族帯同について時間差入境を考える場合は、ビザの取得計画に関してもよく考えてから決めた方がよく、できれば1~2週間などの中途半端な時間差入境は避けた渡航計画を立てたほうが良いのである。

MIX VISA