日本人は中国という国家においては数少ないノービザ(査証免除)で15日以内の滞在が認められている国籍であることは前回書いたが、中国全体として見ればやはり外国人の入国に制限を加えている国であることには違いない。
それ故にノービザ滞在が認められている日本などの3か国以外は必ず国外でビザを取得してからの入国となる。
ところがこの点について、日本人はノービザ入国が認められているばかりに、かつてノービザで中国入国後に観光ビザや訪問ビザ(F)などの取得が認められているケースが有り、当局も担当者によって判断が違うのではないかと思うくらいに情報や扱いが錯綜していた時期があった。
しかし昨年2013年7月1日に中国の中国の出入国管理法令が改正され、その時点で日本人などノービザ開放国のビザ手続きの扱いについて整理が行われ、ノービザ入国後の中国国内でのビザ取得手続きが原則不可になった。
すなわち、ノービザ扱いはこれまで通り認められるが、ビザ取得については日本国籍保持者も他国の外国籍者と足並みを揃え、国外での取得が必須になったのである。
これにより就労ビザ(Z)はもとより、日本人であっても観光(L)、訪問(F)などのビザもノービザ入国後は急病など緊急事態を除いて取得は認められず、ほぼ国外での取得が必須となった。
これは中国の国内で増えている72時間のトランジット時のノービザ滞在が影響しているかもしれないが、とにかく中国国内に入国後に新規のビザ発行はしてもらえないと考えなければないということになる。
ほぼ唯一認められるのは観光ビザで入国後に中国国内で期間延長が可能となっているが、この観光ビザ以外は期間延長もやはり認められなくなった。
(当然のことながら居留許可証は中国国内で延長ができる)
それ故に、観光ビザと居留許可証について現在でも出国不要などと謳うビザ業者がいる場合、少なくともルールを逸脱した処理が行われていると考えて間違いないのである。